彼女の気持ちが一歩離れた瞬間と居心地の良さ

振り向いたとき相手がもうこっちを見ていない。彼女が切ない表情を見せたとき、ここで彼が振り向いていたら嬉しそうに笑いあったんだろうなと思うと、見ているこっちまで切ない気持ちになりました。

大学構内でのこと。お互いの顔を見ながら楽しそうに話すカップルが前から歩いてきました。まわりまで温まるくらいほくほくとした雰囲気。可愛らしくてつい目で追ってしまいました。彼らはちょうどY字に分かれるところで、「またねー!」と声を掛け合っていました。分かれた彼の方とすれ違う直前、ふと彼女の方を見ると、振り返って彼の方を見ていました。一方彼はすぐにスマホに目を向け、スタスタと歩いて行ってしまっています。彼女はちょっと寂しそうな表情になり、歩いていきました。

この数秒を見ていた私は、彼女にハグをして、彼を叱りたい気分でした。
こっち見ててくれないのさーーみーーしいーーー!!なんか私の方が好きみたいじゃん差感じちゃうじゃん!!別に悪いことしてる訳じゃないんだけどさ、そんな切り替え速いことある!?名残惜しみ足りて無くない!!!
私が彼女だったら心がこうやって叫び倒します。自分が無意識に、相手がいなくなるまで目で追ってしまうタイプだからこそ、そうじゃない相手に寂しさを感じてしまうのです。だからと言って減点!みたいな品のない話ではなく、寂しいよねって共感したら満足、でもこれを口に出すのは重いかなとか考えるともやもやします。こういうもやもやを積み重ねてしまうと急に「冷めた」が起こってしまいます。

これをカラッと「切ない気持ちになった」と伝える彼女と、受け止めて無理なく変えられる彼だったら長続きするんだろうなと感じました。重く感じる伝え方と受け取り手だったり、変化を強制することで面倒な彼女に化けてしまったりすると、価値観が合わないと感じるに至りそうです。

こんな風に感じる私は、分かれ際に見えなくなるまで手を振ってくれるような人が好きなんだと気づき、私の彼はこうやって見送ってくれるな、、すきぃぃぃ!と、またひとつ彼の好きなところが増えて幸せな気持ちになりました。なんか居心地がいいなという感覚を少しだけ言語化できた体験でした。

自分にとっての居心地の良さを日常のちょっとしたことから発見できると、良い関係を構築する手助けになるかもしれませんね。

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